あらえびすブログ

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もう一度アニメ「狼子供の雪と雨」をみて

          山形でもう一度アニメ「狼子供の雪と雨」をみて   
 東京での夜光バスを待つ間に見た、「狼子供の雪と雨」をもう一度この限界集落に一番近い映画館で見たく、今日メンズデイでの割引を利用して大好きな人と行ってきました。  

 僕は其れを魂と呼んで良いのか、見えない意識と呼んで良いのかわかりませんが、自分は人間の意識よりも動物の意識が優勢なんだと今回ハッキリと自覚しました。
山をどうにか正常に機能させ、伏流水を守り活かして霊的な動植物が暮らす世界を機能させたいと、自分を突き動かし続けているものが、自分の身体の中に住む、野生動物そのもののような所から出ていたのだと自覚しました。
此れをアラヤシキの本有種子と呼ぶものかどうかは、まだ未熟な僕にはわかりませんが、だからこそ今まで、あまり人間のハンター的な目線には、興味を抱かなかったのでしょうか。
だからこそ動物が動物を見る眼で撮っていた星野道夫さんにだけは心が動いたのかも知れません。
彼の文章には一つもイデオロギッシュな文脈が出てきません。
攻撃的な言葉は存在しません。

 補足しますがアラヤシキとは、僕らの八個の意識の一つです。 眼識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識、未那識(人間界での無意識)そして阿頼耶識(浅い部分が人間界の霊的な世界に繋がる無意識で新薫種子、深い部分が動植物に繋がる無意識で本有種子)です。

例えば舞踏の大野さんは千人の死者を引き連れて踊っていると、仰られておりました。
僕も暇があるときは仏壇に向かってお経は全部読みます。
小さい頃から当たり前に家族全員読みますので、いつのまにか覚えてしまいました。
法事の時などお坊さんの声が霞むほど家族の声が大きいのです。

この限界集落に住まいを構えて、少しずつそれとはもうひとつ別の霊的な動植物の世界に通じる無意識といつの間にか、少しずつ出会いはじめたようです。
今日は二回目の鑑賞で、其れを凄く強く感じ取ってしまったのです。
決して自分がネイテイブアメリカインデイアンと同じだ等とは、思うはずも無いほどに意識ではないのです。
前々から先住民の生き方にあこがれていましたし、星野道夫さんが大好きな理由も北の国からが好きな理由も自分のなかでわかっているつもりでした。
けれども今思うと、新薫種子のその先に本有種子が有るのだと勝手にシンメトリーな脳で解釈していたようです。
だからでしょうか、都会の夏の祭りで熊の毛皮を着て踊ろうと決めたときに、インデイアンがそうしている欠片の感覚だけでも掴みたかったのですが、掴もうとしていたのは新薫種子からだったと、今はわかります。
いつしかもう一度、二項対立の世界に本有種子からの躍りを立たせてみたいと、僕は躍りの世界を歩いて来たのだと感じます。
其れはニューヨークをアメリカ灰色熊がスーツを着て歩くようなもの。
だからこそ僕は其処に立たせる必然性を、もがきながら必死に探していたのでしょう。
其処にある音は、存在している世界が全くもって違う次元なのです。
勿論其れを実感したいと真底求めてきました。
けれどもこうやって意識しないでいつの間にか身に付いていたのです。
求めていることがいつの間にか無意識になったから、身に付いたのでしょう。

頭では忘れ、身体だけが何処かで覚えている事を「腑に落ちる」と言うのだとわかったのです。
腑に落ちた瞬間、もう其れは身体の一部と化しているのだと確信したのです。
残念ながら本有種子が身体の一部と化している今の自分を、うまく語ることは出来ません。

けれども今自分を高めて、今後更に霊的な動植物の世界とそれと繋がれる未来の子供たちの世界を健全なものに繋げていくためには、山や伏流水や土が身体の一部になる必要を強く身体が求めるのです。
そして其れをあえて語る必要性を。
此れは空海の「入我我入」です。
自分の中に山や伏流水や土があるから外の世界に存在する山や伏流水や土と呼応するのです。 だからこそあえて自分自身の為に今語らなくてはならないと思うのです。

もう僕の中には人に伝えると言う、スローガン茶番劇な立ち居地は、不要になりました。
此れは人が人に伝えれたと思ったときに、既にイデオロギッシュが始まってしまうことに気付いたからです。
気付いたから本有種子が身体化したのか、本有種子が身体化したから気付いたのかわかりません。
わかったときにきっと「入我我入」とはほど遠いものに変容してしまうのでしょうか。
ある意味取り扱いを気をつけないと自分が気づきという罠にはまってしまうのでしょう。

その立ち居地では「人間がクソだから動物が困っているんだ」とか「野田がクソだからこんな事になるんだ」という二項対立の檻からは何時までも抜け出せないのだとわかるのです。
「野田がクソなのは俺がクソだから」だから変化させるのは己です。

此れはどの自己改革にも出てきます。
人間サイドのアセッションにも。
この身体を持ちながら次元をあげましょうって。

ならばそもそも身体を持っていなくてはならないはず。
では自分でせめて毎日、出来るなら毎時、欲張るならば毎分、もっと欲張るならば毎秒身体内部が外部の世界すべてと呼応して、喜びに溢れ歓喜して身体を震わせているのだろうか。
最近ただ山をみて、ただ雪をみて歓喜で身体が震えた事があるだろうか。
まるでビオラように。
もう体が楽器として震えなくなった。
シナリオのない世界に涙を流せなくなった。
何故?何故?何故?何故?何故?
僕だって本有種子が身体の一部と感じれて無いときも、そこそこに様々に感動してはいたのです。
けれども本有種子が身体の一部と化していると感じれてからは、世界が全ての歓喜で自分を震わせているのがわかるのです。
それから本当に無口になりました。
その方が震えるのです。
その方が沢山言葉が生まれて来るのです。
僕らは今狼子供にならなくてはならないと。
自分の野生を目覚めさせないとならないって。
その為には野生に帰れる場を創り、野生と意識化をいったり来たり出来る自由な環境を有した教育が出来る場を沢山創ってあげないとならないって。
そうしたら僕のように本有種子に繋がる道を失わないで大人になれる。
そうしてその道を取り戻す時間をもっと有効な事に使えるはずだって。
本有種子が体の一部と化した時に肚を持ったことになる。
肚が座ったことが実感できる。
肚が座ると怒りは消え失せる。
ただあるという感覚に全てを立たせることが可能になる。
きっとそこから人生に起きることのスピードが以上な早さで動き始める。
身体の一部と化したときに。


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